第84回「励ます」

 こんばんはー! 5月が、まるで7月のような蒸し暑さで終わっていきますね。ビールやアイスがおいしい……でも、こういう暑さで私がおいしく感じるのは、麦茶です。子供の頃、必ず家の冷蔵庫には麦茶が冷えていました。その頃の「おいしさ」が身にしみているのですね。このように、「おいしさ」と育った環境には密接な関係があるのです。
 そして、「幸せ」も育った環境が大きく関わっています。
 「消えたい。」そう口にする人たちがいます。この方々は面識もまったくない方々なのですが、一様にこう口にします。
「死にたいのではなくて、消えたい」のだと。
 では、彼らの現在の状況を客観的にみると、悲惨ではなく、むしろ普通に暮らしている人が大半です。ひどい借金苦もなければ、陰湿な人に追い詰められているわけでもありません。味方になる人間もいます。
 それでも、彼らは「消えたい」のです。
 なぜか。それは、幼く、繊細であった幼児期、思春期に、決定的な傷を負わされてしまったからだと、私は考えています。虐待、いじめ、不登校……理由は様々です。また、同じように「消えたい」と口にする人たちの間にも差があります。とてつもなく深く大きい傷を負わされている人もいれば、多くの人から見て些細な傷である人もいるでしょう。
 それでも。彼らは「消えたい」のです。
 そんな人たちにこう言う人がいたとしましょう。
「甘えるな」「みんなつらいことあるんだ」「発展途上の人たちの貧しさを考えろ」「戦火の人たちの恐ろしさを想像してみろ」……
 違う! その言葉では全く届かない!!
私はそう思います。
なぜなら、幸せや苦しさは自分で感じるしかないからです。「他人から幸せそうに見える」ことに意味はまったくないのです。たとえほんの小さな傷だとしても、本人が苦しければそれはれっきとした傷なのです。そこに他人の幸不幸をあてがって、なんになるというのでしょう。
そして、その人が幸せを感じるために踏み出すはじめの一歩の形も、千差万別です。
ふとしたきっかけで歩ける人もいれば、実に大きなきっかけと長い時間が必要な人もいるでしょう。
甘やかせ、といっているのではありません。叱咤激励はもちろん必要です。しかし、的外れであってはならない。より傷をひらくだけになってしまうのではないかと思います。
だから、まずはそばに寄り添って苦しみを理解する事から始める。そして、その人にあった一歩を考える。
私はそんな励まし方をしたいし、いやされーは、そんな励まし方ができる会社になりたいのです。
週末なのに少し重い話になっちゃいました。
それでは気分を切り替えまして! 夜はおいしいビールと夜風を楽しんでください!
ただし寝冷えには気をつけてくださいねー。
それでは、また来週お会いしましょう!


Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です