いやされーの「いやし噺」

このコーナーでは、健康や心について、
みなさんの元気や癒しにつながる話を、
店長たかあきがチョイスしてお届けします。

第十二回 │ コンプレックスは信頼できる人と一緒に越えていこう

カテゴリ:こころ

 コンプレックスに悩まされたことはありますか? 私はひじょ―――に多くありました。まず、足が短い。これは「短足短足」と揶揄されました。太っているのは「デブ」ですし、アトピーで顔がただれたようになったときは「バケモノ」でした。

 このように、コンプレックスとは「他人から否定されて起こる」ケースが非常に多いのです。単に他人と比較をしてしまう場合も、誰かが自分と似た境遇の人を嘲笑したりしているところを見てしまった場合も多いと思います。


 しかし、こういったコンプレックスを抱えたまま内側に閉じこもっても、ストレスがたまるばかりで回復には至らないでしょう。なぜなら、コンプレックスの克服には「自己受容」「信頼感」「貢献感」が必要だと考えられるからです。(※1)

 自己受容、すなわち自分を自分として受け入れるということは、なかなか難しいことです。私の場合はコンプレックスを積極的に克服しようとすることで、それを獲得したように思います。まず、問題点を挙げると……
・短足→克服困難
・太っている→痩せる
・顔の肌荒れ→治療
と整理して、アトピーの治療と運動によるダイエットを行いました。結果、中学時代に標準的な体型にはいかなかったものの、肌荒れは緩和しました。何より自分で努力を選択し、その達成感がある程度得られた(毎日のランニングによって中学1年、2年と最下位だった長距離走大会が中学3年生では真ん中まで順位を伸ばせました)のです。結果も大事ですが、途中経過がものすごく大事で、自分で選択し、実行し、達成感を得る、ということがコンプレックスの克服にものすごく寄与するのですね(※1及び2)。


 また、自己受容には「信頼感」も重要です。外の世界に出て、「こんな容姿でも関係なく自分を評価してくれる人がいる」ということを知る必要があるわけです。これも、やはり内側に籠もっていては獲得できない体験と言えます。他人に言われて傷ついたのですから、「いわれない」という状況があることを自分で知らねばならないわけですね。


 さらに「貢献感」ですね。自分が人の役に立っている、という感覚です。これは私の場合、今の会社がその集大成なのだと思います(笑)。自己受容にもかなり重要な感覚ですよね。


 これらを実践するには、やはり一人だけでは難しいと思います。最大のポイントは、

信頼できる人を見つけて、その協力を得る

 ということなんです。繰り返しますが、コンプレックスは他者によって傷つけられた深い傷。自分だけでなんとかしようなどと思わないでくださいね。私の場合も、治療を積極的に進めてくれた祖母や母の存在、ランニングを進めてくれた友人たちの存在によって救われました。


 まず、はじめの一歩として、人と広く関わろうとする意志。それがなによりも大事です。怖いです。怖いがゆえに焦らずゆっくりいきましょ。すこーしずつでいいんです。


 最後に、コンプレックスは何も悪いことばかりではありません。何事かを成す達成動機にもなりやすいのです(※2)。もう持ってしまったのなら、それをポジティブにとらえて、自分の人生の起爆剤にしてあげましょう。


【参考文献】
 ※1 東京学芸大学ホームページ N類 人間福祉課 カウンセリング専攻 佐藤 匠氏
    http://www.u-gakugei.ac.jp/~nmatsuo/takumi-kadai.htm

 ※2 『大学生における達成動機と劣等感との関連』 山田 真行・水野 基樹
    順天堂スポーツ健康科学研究第2巻第4号(通巻58号),150~154 (2011)


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