いやされーの「いやし噺」

このコーナーでは、健康や心について、
みなさんの元気や癒しにつながる話を、
店長たかあきがチョイスしてお届けします。

第一回 │『好き嫌いしないで食べなさい』のススメ

カテゴリ:食

 子供のころから、「好き嫌いしないで食べなさい!」
とよく言われますよね。では、なぜ好き嫌い
しないで食べるのが良いのでしょうか?
昔ならともかく、今はサプリメントも
ありますしねー。

 実は、この「お母さんのお小言」には、
とても大切な意味が含まれていました。
まず、栄養面のお話をしますと、サプリメン
トと食事では、同じ量のビタミンやミネラルを
摂取しても、効果は全然違うのです。ビタミンなどは
単体で摂取しても吸収されにくく、またうまく働けないことがわかってきました。こんな実験があります。イタリアのミラノ大学でオレンジジュースとビタミンCを溶かした液体とを健康で若い7人に飲ませたところ、オレンジジュースには細胞を守る抗酸化作用がありましたが、ビタミンC液には細胞を守る効果は全くありませんでした。
【参考文献:「British Journal of Nutrition (2007), 97, 639–643」Orange juice vs vitamin C: effect on hydrogen peroxide-induced DNA damage in mononuclear blood cells Serena Guarnieri*, Patrizia Riso and Marisa Porrini Department of Food Science and Microbiology, Division of Human Nutrition, University of Milan, 20133 Milan, Italy (Received 29 June 2006 – Revised 27 October 2006 – Accepted 30 October 2006)】


 つまり、他の栄養成分と一緒に摂取しないと、せっかく飲んだり食べたりしたビタミンは、そのまま排泄されてしまうのですね。

 また、味の好みについても問題があります。若者の「ビール離れ」、「果物離れ」などが取りざたされていますが、最近は「苦味」や「酸味」を敬遠する人が増えています。これらの「好き嫌い」によって、自分の好きなものしか食べない子供たちがどんどん多くなっています。

 では、これがなぜいけないのか?

 栄養面では先ほどのお話しにつながってきます。偏った食品には偏った栄養素しかありませんから、サプリメントなどでビタミンなどを補おうとしても、うまく吸収できなかったり、栄養素が働けない場合があります。成長期には大変な問題です。例えば、カルシウムなどは若いうちに多く摂取する必要があります。人は18歳で骨量が最大となり、そのあとはどんどん目減りしていくからです(参考文献:骨粗しょう症財団ホームページ)。若いうちに取っておかなくてはならない栄養素もあるわけですね。

 また、文化的な面では「一緒にいる人と食事を楽しめない」という問題が発生します。恋愛や結婚では結構大きな問題だと思いますよ。食事の好みが大きく違う人と1日3回、1年に1000回以上食卓を囲むのは大変です。付き合いが続く理由として「ごはんの好みが一緒」という話を、私はよく聞きます。食の好みの幅が大きいほうが、出会いの幅も増すような気がするのですが、どうでしょうか。

 もちろん、社会人活動でも大事です。付き合いでどうしてもお客様とご一緒しなければならないときも出てくるでしょう。好き嫌いのない子供を育てておけば、子が社会人になったとき、大いに感謝されるかもしれません。

 さらに、好き嫌いがなくなれば食事がどんどん楽しくなります。食事が楽しくなれば、食の場での家族や友人、恋人とのコミュニケーションの時間も、多く、また楽しくなります。あとは本人のさせたいようにさせておけば、そのまま健康に、かつ人間関係も潤滑になっていくというわけです。

 私たちが子供の時は給食を残したら五限目まで突入して食べさせられていたものですが、現在はそんなこともないのでしょうね。子供が「こうしたい!」ということを認めてあげるだけが、愛でも教育でもないと私は思います。

 おっと話がそれました。

 そんなわけで、人生の様々な場面で役に立つ「好き嫌いなし」。
気が向いたら、ちょっとだけがんばってみませんか?


第二回 │ 日光を浴びに行こう!

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